よくあるトラブル
- 未払い残業代の請求 … 退職後に請求されるのが典型。賃金請求権の消滅時効は当分の間3年
- 解雇の無効を争われる … 無効なら、解雇時に遡って賃金の支払い義務(バックペイ)
- ハラスメントの申告
- 労災の認定
- 雇止め、契約更新
解決の手続き
| 特徴 | |
|---|---|
| 労働基準監督署 | 法令違反の是正。是正勧告。金銭の解決は原則扱わない |
| 総合労働相談コーナー | 無料の相談窓口。助言・指導、あっせんにつなぐ |
| あっせん(労働局) | 無料、非公開、迅速。合意できなければ終了 |
| 労働審判 | 原則3回以内の期日で解決を図ります。調停が成立しなければ審判。実務上、多く使われます |
| 訴訟 | 時間と費用がかかる |
未払い残業代を防ぐ
最も金額が大きくなりやすいトラブルです。
- 労働時間を客観的に記録する … タイムカード、ICカード、PCログ。記録がないと、労働者の主張が採用されやすくなります
- 打刻と実態を一致させる … 定時打刻後の残業を黙認しない
- 固定残業代は要件を満たす … 基本給と明確に区分、何時間分か明示、超過分は別途支払う。満たさないと定め自体が無効になり、支払った分も基礎賃金に算入されます
- 管理監督者の範囲 … 役職名ではなく実態で判断されます。該当しても深夜割増は必要
- 36協定を締結・届出し、毎年更新する
解雇を争われないために
- いきなり解雇しない … 指導、改善機会、配置転換を段階的に
- 指導は書面で残す … 口頭だけでは「指導していた」と主張できません
- 就業規則に懲戒事由を明記する
- 退職勧奨(合意退職)を検討 … ただし強要は不法行為
- 実行前に社労士・弁護士に相談
日頃の備え
- 労働条件通知書を必ず交付
- 就業規則を作り、周知する … 10人未満でも、懲戒の根拠として必要
- 労働時間の記録を5年間(当分の間3年間)保存
- 賃金台帳、労働者名簿の整備
- ハラスメントの相談窓口を設ける(全事業主の義務)
- 面談や指導の記録を残す
トラブルが起きたら
- 事実を確認する … 記録を集める
- 感情的に対応しない … 対応の仕方自体が争点になります
- 早い段階で専門家に相談 … 社労士、弁護士
- 解決の落としどころを考える … 争うコスト(時間、費用、精神的負担、周囲への影響)を計算する
相談先
- 都道府県労働局の総合労働相談コーナー … 無料
- 社会保険労務士 … 予防と手続き
- 弁護士 … 紛争になったとき。労働審判・訴訟では必須
会社側の相談に応じる専門家を、平時から確保しておいてください。起きてから探すのでは遅れます。
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