固定資産の管理 — 台帳がないと申告も除却もできない
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買ったものを記録しないと、減価償却も償却資産申告も正確にできません。台帳の作り方と、除却の実務を整理します。
固定資産台帳に持たせる項目
- 資産名、型番、メーカー
- 取得年月日、取得価額
- 数量、設置場所
- 耐用年数、償却方法(定額法・定率法)
- 期首簿価、当期償却額、期末簿価
- 償却資産申告の対象かどうか
- 処分(売却・除却)の記録
会計ソフトの固定資産管理機能で作れます。手作業の表計算でも構いませんが、償却計算を間違えやすいので、ソフトを使うほうが確実です。
台帳がないと起きること
- 減価償却費を正しく計上できない … 利益と税額が狂います
- 償却資産申告ができない … 毎年1月31日までに市区町村へ
- 除却したのに台帳に残る … 使っていない資産に税金を払い続けることになります
- 保険の対象が把握できない
- 税務調査で説明できない
金額による扱いの違い
| 取得価額 | 法人税の処理 | 償却資産申告 |
|---|---|---|
| 10万円未満 | 全額経費 | 対象外 |
| 10万円以上20万円未満(3年一括償却) | 3年で均等償却 | 対象外 |
| 10万円以上30万円未満(少額特例) | 全額経費 | 対象 |
| 30万円以上 | 減価償却 | 対象 |
少額減価償却資産の特例を使って全額経費にしたものも、償却資産申告の対象になります。ここが最も間違えやすい点です。
除却の実務
使わなくなった資産は、除却して帳簿から落とす必要があります。
- 除却損として、未償却残高を損金にできます
- 証拠が必要 … 廃棄業者の処分証明書、マニフェスト、廃棄時の写真、社内の除却稟議
- 証拠がないと、「実は売却した」「使い続けている」と疑われます
有姿除却という方法もあります。物理的には残っていても、今後事業に使用しないことが明らかな場合に、処分見込価額を除いた額を損金にできます。ただし要件が厳しいので、税理士に確認してください。
売却する場合
- 売却額と帳簿価額の差額が固定資産売却損益
- 消費税の課税取引になります
- 売買契約書、入金記録を残す
棚卸し(実地確認)
年1回、台帳と現物を突き合わせてください。
- 台帳にあるが現物がない → 除却漏れ、紛失
- 現物があるが台帳にない → 計上漏れ
- 設置場所が変わっている
これを怠ると、存在しない資産に償却資産税を払い続けることになります。
リース資産
ファイナンス・リースは原則として資産計上し、減価償却します(所有権移転外ファイナンス・リースはリース期間定額法)。オペレーティング・リースは賃借料として費用処理。契約の区分によって処理が変わるので、契約書を確認してください。
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