まず立替を減らす
経費精算を効率化する前に、そもそも立替が発生しない仕組みを作るほうが効果的です。
- 法人カードを人数分発行する … 立替がなくなり、明細が自動で会計ソフトに取り込まれます
- 交通系ICカードを業務用に配る … 利用履歴がそのまま記録になります
- 定期的な支払いは口座振替に
- 備品は会社が一括購入する
立替精算は、精算業務・振込作業・記帳がすべて発生します。発生させないのが最も安い。
それでも残る立替への対応
- 申請の期限を決める … 「月末締め、翌月10日まで」。遅れた分は翌月扱いにするルールを明示
- 支払日を決める … 給与と同時が最も単純
- 上限と事前承認のルール … いくらまでは事後報告でよいか
- 科目を絞る … 選択肢が多いと入力されません
電子帳簿保存法への対応
電子で受け取った領収書・請求書は、電子のまま保存する義務があります。紙に印刷するだけでは要件を満たしません。
- メールに添付されたPDF
- Webサイトからダウンロードした領収書
- ECサイトの購入履歴
- クレジットカードの利用明細データ
紙で受け取った領収書は、そのまま紙で保存しても構いません。スキャナ保存を選ぶ場合は、要件(解像度、タイムスタンプまたは訂正削除履歴、検索機能など)を満たす必要があります。
要件を満たす最小構成
専用システムがなくても対応できます。
- 保存場所を1か所に決める … クラウドストレージのフォルダ1つ
- ファイル名を統一 … 「20260912_11000_株式会社サンプル.pdf」
- 索引の一覧を作る … 表計算ソフトで、日付・金額・取引先を記録
- 事務処理規程を備え付ける … 国税庁がサンプルを公開しています。自社名に置き換えるだけ
これで真実性と可視性の要件を満たせます。
経費精算ツールを使う場合
- スマートフォンで領収書を撮影 … 金額・日付を自動読み取り
- 電子帳簿保存法に対応した保存
- 交通系ICカードの読み取り
- 承認フロー
- 会計ソフトへの自動仕訳
- 法人カードの明細取り込み
会計ソフトに経費精算機能が付属していることが多く、創業期はそれで足ります。専用ツールは、人数が増えて承認フローが複雑になってから検討してください。
記録すべきこと
特に交際費・会議費は、金額だけでなく次を残してください。
- 誰と(相手の会社名・氏名)
- 何の目的で
- 人数
1人あたり一定額以下の飲食費を交際費から除外するには、これらの記載がある書類の保存が要件です。記録がなければ、金額に関わらず交際費として扱われます。
やってはいけないこと
- 法人カードで私的な支出をする … 役員貸付金として決算書に残り、融資審査でマイナスになります
- 領収書を捨てる(明細だけでは内容を説明できないことがあります)
- 個人カードと併用し続ける
無料
会社をつくった人に、最初に届く 1 冊
決算の進め方、PL のつくり方、創業時にやったほうがよい 10 のこと。 設立から 1 か月以内の方へ毎月お届けします。購読は無料で、 あわせてテンプレートの配布と無料ウェビナーもご利用いただけます。
