なぜ引き継げないのか
創業者の営業は、本人の経験・人脈・判断で成り立っています。これを言語化せずに人を採用すると、成果が出ず、双方が消耗します。
任せる前に言語化すること
- 誰に売るか … 業種、規模、地域、担当者の役職
- どんな課題を持つ相手か … 受注につながる兆候
- 何を、いくらで売るか … 価格表、値引きの権限範囲
- 営業の流れ … リード獲得 → 初回商談 → 提案 → 受注。各段階で何をするか
- よく聞かれる質問と回答
- 断る基準 … 受けてはいけない案件
- 失注のパターン
これを1つの文書にまとめるだけで、立ち上がりの速度が変わります。完璧である必要はなく、後から追記していけば構いません。
段階的に渡す
いきなり全部を任せると失敗します。
- 同行 … 代表者の商談に同席させる。5〜10件
- 部分的に担当 … 議事録、資料作成、フォロー連絡
- 初回商談を任せる … 提案とクロージングは代表者
- 小さい案件を一気通貫で
- 大きい案件も任せる … 要所だけ代表者が同席
3か月〜半年はかかると見込んでください。
最初に渡す案件
- 既存顧客のフォロー … 関係ができているので失敗しにくい
- 問い合わせへの対応 … 相手の意欲が高い
- 小規模な案件
新規開拓をいきなり任せるのは、最も難易度が高く、成果が出るまで時間がかかります。
評価の設計
受注額だけで評価すると、無理な受注や値引きが起きます。
- 行動量 … 接触件数、商談件数(立ち上がり期はここを見る)
- 段階の転換率 … 商談から提案、提案から受注
- 受注額、利益率
- 顧客の継続率 … 取って終わりにさせない
成果が出るまでの期間は、行動量で評価するのが現実的です。
歩合の設計
歩合給を入れる場合は、次を明確にしてください。
- 計算の基礎(売上か、粗利か)
- 支払のタイミング(受注時か、入金時か)
- 回収できなかった場合の扱い
- 最低保証の有無
労働基準法上、歩合給でも最低賃金は保障されます。また、賃金の計算方法は就業規則・労働条件通知書で明示する必要があります。
顧客情報を会社の資産にする
営業担当が持つ情報が本人の頭の中だけにあると、退職時に顧客ごと失います。
- 案件の記録を共有の場所に残す
- 顧客とは複数人で接点を持つ
- 名刺情報を会社として管理する
これは採用する前から習慣にしておくべきことです。
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