キャリアアップ助成金 — 有期雇用から正社員に転換したときの助成
約 2 分で読めます
人を採用・育成する会社が最初に使う助成金です。就業規則の整備と、計画の事前提出が要件になります。
どんな制度か
有期雇用の労働者、短時間労働者、派遣労働者といった非正規雇用の労働者について、正社員化や処遇改善を行った事業主を助成する制度です。厚生労働省の助成金なので、要件を満たせば原則受給できます(補助金のような採択審査はありません)。
複数のコースがあり、代表的なのは正社員化を支援するコースです。そのほか、賃金規定の改定、賞与・退職金制度の導入、社会保険の適用拡大への対応などを支援するコースがあります。
受給の前提条件
- 雇用保険の適用事業所であること … 従業員を雇い、雇用保険に加入していることが大前提です
- キャリアアップ管理者を選任
- キャリアアップ計画を作成し、労働局に提出 … 転換や処遇改善を実施する前に提出しておく必要があります
- 就業規則等に、正社員転換の制度が規定されていること
- 労働保険料の滞納がないこと、労働関係法令違反がないこと
最大の落とし穴は順番
この助成金で最も多い失敗は、先に正社員化してしまうことです。キャリアアップ計画を提出する前に転換すると、対象になりません。
正しい順序はこうです。
- キャリアアップ管理者を決める
- キャリアアップ計画を作成し、労働局へ提出
- 就業規則に正社員転換の規定を設け、労働基準監督署へ届出(10人未満でも作成・周知が要件になります)
- 有期雇用として一定期間雇用
- 正社員に転換し、賃金を一定率以上増額
- 転換後に一定期間の賃金を支払う
- 支給申請
賃金の増額要件に注意
正社員化のコースでは、転換前後で賃金が一定率以上増えていることが要件です。「正社員にしたが給与は据え置き」では対象になりません。また、賞与や諸手当の扱いによって増額率の計算が変わるため、就業規則と賃金規程の設計段階で確認が必要です。
社労士に相談する価値がある
要件が細かく、書類の不備で不支給になることが多い制度です。就業規則の整備、計画の提出、申請書類の作成まで社労士に依頼するのが確実です。受給額に対する報酬の割合を確認したうえで依頼してください。
制度は毎年変わる
コースの新設・廃止、支給額、要件は年度ごとに見直されます。必ず最新の支給要領を厚生労働省のサイトで確認してください。古い情報をもとに計画を立てると、要件を外します。
無料
会社をつくった人に、最初に届く 1 冊
決算の進め方、PL のつくり方、創業時にやったほうがよい 10 のこと。 設立から 1 か月以内の方へ毎月お届けします。購読は無料で、 あわせてテンプレートの配布と無料ウェビナーもご利用いただけます。
