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運転資金はいくら必要か — 売上が伸びるほど増える理由

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必要運転資金=売掛金+棚卸資産−買掛金。この式の意味と、売上拡大が資金不足を生む仕組みを数字で追います。

目次(5 項目)
  1. 計算式
  2. 数字で見る
  3. 売上が倍になると
  4. どう手当てするか
  5. 金融機関への説明に使える

計算式

必要運転資金 = 売掛金 + 棚卸資産 − 買掛金

売掛金と在庫は「まだ現金になっていない資産」、買掛金は「まだ払っていない負債」です。差額が、事業を回すために常に寝かせておく必要のある現金になります。

数字で見る

月商500万円、回収が2か月後、仕入の支払が1か月後、在庫が常時200万円ある会社の場合。

  • 売掛金 … 500万円 × 2か月 = 1,000万円
  • 棚卸資産 … 200万円
  • 買掛金 … 仕入が月300万円、支払1か月後 = 300万円
  • 必要運転資金 = 1,000 + 200 − 300 = 900万円

この900万円は、事業を続ける限り手元から出たままになります。

売上が倍になると

月商が1,000万円になると、売掛金2,000万円、在庫400万円、買掛金600万円。必要運転資金は1,800万円です。900万円の追加資金が要ります。

これが増加運転資金です。受注が増えて喜んでいるのに資金が苦しくなる現象の正体で、創業期の会社が最も足をすくわれる構造です。

どう手当てするか

  • 短期の借入枠を先に作る … 当座貸越、短期継続融資。必要になってから借りるのでは条件も通過率も悪くなります
  • 入金を早める … 着手金、分割請求、支払サイトの短縮交渉
  • 在庫を減らす … 発注ロットの見直し、受注生産
  • 支払を遅らせる … ただし相手が小規模事業者なら、下請法・フリーランス新法で支払期日に制限があります

金融機関への説明に使える

運転資金の融資を申し込むとき、この式で必要額を説明できると話が早くなります。「なんとなく1,000万円」ではなく「売掛金の増加に伴い、増加運転資金が900万円必要」と言えるかどうかで、審査の印象が変わります。

銀行はこの計算を「正常運転資金」と呼び、短期継続融資(返済せず借り換えを続ける形)の対象として見ています。事業の拡大に伴う資金需要は、本来こうした形で手当てするのが自然です。

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経営者のコメント

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