まず把握できる状態を作る
回収が遅れていることに気づくのが1か月遅れると、打てる手が減ります。最低限、次を毎月確認してください。
- 売掛金の年齢表 … 請求先ごとに、発生からの経過期間(30日以内/31〜60日/61〜90日/91日以上)で分けた一覧
- 入金消込 … 請求と入金の突合。会計ソフトや請求書ツールの機能で自動化できます
91日以上の欄に金額が残っている取引先は、回収不能の可能性を検討する段階です。
督促の順序
- 期日の数日後:事務的な確認 … 「行き違いでしたら失礼します。ご入金の確認が取れておりませんので、ご確認いただけますでしょうか」。この段階では相手のミスを疑わない書き方にする
- 2週間後:電話 … 担当者に直接。支払予定日を確認し、その内容をメールで残す
- 1か月後:書面 … 支払期日を明記した督促状。相手の経理責任者や役員宛に
- 2か月以降:内容証明郵便 … 弁護士名義にすると効果が上がります
- 法的手続き … 支払督促(簡易裁判所・書面のみ・費用が安い)、少額訴訟(60万円以下)、通常訴訟
回収の優先順位を間違えない
取引を続けたい相手に強く出るのは難しいものですが、払わない相手と取引を続けるほうが損失は拡大します。未回収のまま納品を続けると、傷が深くなるだけです。
「入金が確認できるまで次の出荷を止める」という運用を、契約書に書いておくのが最も実効的です。
時効に注意
債権は、権利を行使できることを知った時から5年で時効により消滅します(改正民法)。時効の完成を止めるには、裁判上の請求、仮差押え、相手の債務承認などが必要です。
単なる催促(催告)では6か月しか猶予されません。その間に法的手続きを取らないと時効が完成します。「いつか払ってもらおう」と放置するのが最も危険です。
予防が最も安い
- 取引前に与信を見る … 登記情報、決算書、支払能力
- 初回は前金または短いサイトにする
- 契約書に遅延損害金を定める … 年率を明記しておくと督促に説得力が出ます
- 1社への依存度を下げる … 売上の3割を超える取引先は、その1社の未払いで資金繰りが崩れます
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