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事業承継とM&Aの基礎 — 創業期から知っておくと設計が変わる

2 分で読めます

いつか必ず来る話です。選択肢と、創業期の意思決定がどう影響するかを整理します。

目次(7 項目)
  1. 出口は4つ
  2. 創業期の決定が効いてくる点
  3. M&Aの流れ
  4. 企業価値の考え方
  5. 使える支援制度
  6. 仲介会社を選ぶときの注意
  7. 廃業も選択肢

出口は4つ

  • 親族への承継
  • 従業員への承継(MBO)
  • 第三者へのM&A(売却)
  • 廃業・清算

創業期に考えることではないと思われがちですが、今の意思決定が将来の選択肢を狭めることがあります。

創業期の決定が効いてくる点

①株式の分散を避ける
創業時に知人や親族に株式を分けると、数年後に買い戻せなくなります。M&Aでは全株式の取得を求められることが多く、1人でも売却に反対する株主がいると成立しません。

②創業株主間契約
共同創業者が離脱するときの株式の扱いを決めておく。これがないと、事業に関与しない元メンバーが株主として残ります。

③法人と個人の分離
役員貸付金、個人資産の混在、代表者個人の名義になっている契約。これらは買い手にとってマイナス要因で、価格を下げる理由になります。

④記録と契約の整備
M&Aではデューデリジェンス(買収監査)が行われます。

  • 契約書が揃っているか
  • 未払い残業代のリスクがないか
  • 許認可が有効か
  • 知的財産の権利処理ができているか
  • 簿外債務がないか

整備されていないと、価格が下がるか、そもそも買い手がつきません。

M&Aの流れ

  1. 仲介会社・アドバイザーの選定
  2. 企業価値の算定
  3. 買い手の探索(ノンネームシートで匿名打診)
  4. 秘密保持契約、トップ面談
  5. 基本合意
  6. デューデリジェンス
  7. 最終契約、クロージング

半年〜1年以上かかるのが一般的です。

企業価値の考え方

  • 年買法(時価純資産+営業利益の数年分) … 中小企業で広く使われる簡便法
  • DCF法 … 将来のキャッシュフローから算定
  • 類似会社比較法

利益が出ていること、属人性が低いこと、記録が整っていることが価値を高めます。「社長がいないと回らない会社」は評価されません。

使える支援制度

  • 事業承継・引継ぎ支援センター … 各都道府県。公的機関で、相談は無料
  • 事業承継・M&A補助金 … 専門家費用、設備投資などが対象
  • 経営承継円滑化法 … 事業承継税制(納税猶予)、金融支援、遺留分の特例

仲介会社を選ぶときの注意

  • 手数料の体系 … 着手金、中間金、成功報酬。最低手数料が設定されていることが多い
  • 専任契約の期間
  • 買い手と売り手の双方から手数料を取る「仲介」か、一方の代理人となる「FA」か … 利益相反の可能性を理解しておく
  • 中小企業庁のM&A支援機関登録制度に登録されているか

廃業も選択肢

買い手がつかない場合、廃業・清算も正当な選択です。債務超過になる前、取引先に迷惑をかける前に決断するほうが、残るものが多い。早めに専門家に相談してください。

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