NEXT CEO
冊子をもらう

補助金を受け取ったときの会計と税金 — 圧縮記帳で課税を先送りする

2 分で読めます

補助金は収入として課税されます。設備投資に使った場合、そのままだと税負担が跳ねるため、圧縮記帳という制度があります。

目次(6 項目)
  1. 補助金は課税対象
  2. 圧縮記帳という解決策
  3. 圧縮記帳の要件
  4. 消費税の扱い
  5. 助成金の場合
  6. 実務上やること

補助金は課税対象

受け取った補助金・助成金は、法人税法上の益金(個人事業なら事業所得等の収入)になります。「返済不要のお金だから税金はかからない」というのは誤りです。

ここで問題が起きるのは、設備投資に補助金を使った場合です。

  • 補助金1,000万円を受け取る → その年に1,000万円の収入
  • 設備2,000万円を購入 → 減価償却で数年〜十数年に分けて経費化

収入は一度に立ち、経費は分割される。結果、受け取った年に多額の法人税が発生し、手元に残るお金が想定より大幅に減ります。

圧縮記帳という解決策

これを緩和するのが圧縮記帳です。補助金の額だけ固定資産の帳簿価額を減額(圧縮)し、同額を損金に計上します。

先の例なら、設備の取得価額2,000万円を1,000万円に圧縮し、圧縮損1,000万円を計上します。補助金収入1,000万円と相殺されるため、その年の課税は生じません。

ただし課税が免除されるわけではありません。帳簿価額が下がるため、その後の減価償却費が小さくなり、将来の利益が増えます。つまり課税の繰り延べです。それでも、受け取った年の資金繰りを守れる価値は大きい。

圧縮記帳の要件

  • 国庫補助金等に該当すること … 多くの補助金が該当しますが、すべてではありません
  • その補助金で固定資産を取得していること
  • 補助金の返還を要しないことが確定していること
  • 確定申告書に圧縮額の損金算入に関する明細書を添付すること

返還不要の確定が翌期にずれるケースでは、いったん特別勘定を設ける処理が必要になります。ここは税理士の領域です。

消費税の扱い

補助金は消費税の課税対象外(不課税)です。対価性がないためです。

注意が必要なのは、仕入税額控除との関係です。補助金で購入した資産についても仕入税額控除は受けられますが、特定収入(補助金等)が一定以上ある場合の調整規定があります。免税事業者・簡易課税なら影響は限定的ですが、本則課税なら確認してください。

助成金の場合

雇用関係の助成金も同様に益金です。ただし人件費に充当されるものが多く、対応する経費が同じ期に計上されるため、設備補助金のような歪みは起きにくい構造です。

実務上やること

  • 採択が決まった時点で税理士に相談し、どの期に収入計上するか、圧縮記帳が使えるかを確認する
  • 資金繰り表に納税の見込みを入れる
  • 補助金の入金時期と納税時期のずれを確認する

この記事をシェアする


経営者のコメント

同じ時期に会社をつくった経営者が、この記事にどう向き合ったか。

コメントの投稿は会員限定です。 冊子を受け取る(無料会員登録)

無料

会社をつくった人に、最初に届く 1 冊

決算の進め方、PL のつくり方、創業時にやったほうがよい 10 のこと。 設立から 1 か月以内の方へ毎月お届けします。購読は無料で、 あわせてテンプレートの配布と無料ウェビナーもご利用いただけます。