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簡易課税を選ぶか — みなし仕入率で有利になる業種

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実際の仕入が少ない業種ほど有利になります。選択の期限と、2年間継続が必要な縛りに注意が必要です。

目次(7 項目)
  1. 仕組み
  2. みなし仕入率
  3. どちらが有利か
  4. 簡易課税が不利になる場合
  5. 選択の要件と期限
  6. 2年間の継続適用
  7. 複数事業を営む場合

仕組み

消費税の納税額は、原則として「預かった消費税 − 支払った消費税」で計算します(本則課税)。これに対し簡易課税は、売上にかかる消費税に、業種ごとの「みなし仕入率」を掛けて仕入税額を計算する方法です。

納税額 = 売上にかかる消費税 × (1 − みなし仕入率)

みなし仕入率

事業区分業種みなし仕入率
第1種卸売業90%
第2種小売業80%
第3種製造業、建設業、農林水産業70%
第4種飲食店業など60%
第5種サービス業、金融保険業、運輸通信業50%
第6種不動産業40%

どちらが有利か

実際の仕入率がみなし仕入率より低ければ、簡易課税が有利です。

例えばサービス業(第5種、みなし50%)で、実際の課税仕入れが売上の30%しかない場合。本則課税なら70%相当が納税対象ですが、簡易課税なら50%相当で済みます。

人件費の比率が高い業種ほど有利になります。人件費には消費税がかからないため、本則課税では控除できないからです。

簡易課税が不利になる場合

  • 大きな設備投資をした年 … 本則課税なら多額の仕入税額控除が受けられ、還付になることもありますが、簡易課税では還付は生じません
  • 輸出が多い(輸出免税で還付が見込める)
  • 実際の仕入率がみなし仕入率より高い

選択の要件と期限

  • 基準期間の課税売上高が5,000万円以下
  • 「消費税簡易課税制度選択届出書」を、適用を受けたい課税期間の開始日の前日までに提出

期限が最大の注意点です。決算が終わってから「簡易課税のほうが得だった」と気づいても遡れません。

ただし新設法人には特例があり、設立1期目から適用を受けたい場合は、その事業年度中に提出すれば適用されます。

2年間の継続適用

いったん簡易課税を選ぶと、原則として2年間は本則課税に戻れません。翌期に大きな設備投資を予定しているなら、簡易課税を選ばないほうがよい場合があります。

やめるときは「消費税簡易課税制度選択不適用届出書」を、適用をやめたい課税期間の開始日の前日までに提出します。

複数事業を営む場合

事業区分が複数にまたがる場合、売上を区分して記帳する必要があります。区分していないと、最も低いみなし仕入率が適用されます。

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